不動産業界

購入時こそ専任、売却時こそ一般

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購入時こそ専任、売却時こそ一般(14.06.06) 不動産を購入する場合も、売却する場合も、不動産会社が媒介(仲介)に入るときは、媒介契約を締結することになります。 この媒介契約は、宅地建物取引業法により、専任(専属専任を便宜上含む)と一般に大別され(法規上は3種類)、いずれかを依頼主が選択できます。 この媒介契約締結によって依頼主と不動産業者関係が明確化され、専任と一般の違いにより、権利や義務、取り扱いが異なります。一番の違いは、専任の場合は1社のみにしか依頼できず、一般の場合は複数の業者へ同時に依頼できることです。 現状では、売却時は専任とされるケースが多く、購入時はほとんど一般で取り扱われます。この違いはどこから生まれてくるのでしょうか。 不動産を購入しようと探しているシーンを考えてみると、購入者としては多くの情報の中から一番最適な(条件のよい)物件を選びたいと考えるのは自然な発想である。 たくさんの不動産情報が氾濫している現在、1社のみではなく、たくさんの会社から情報を取り寄せるためには、1社に独占的な立場で依頼するわけにはいかない。 もし、独占的な立場となる専任で物件情報の提供を依頼すれば、業者にとって都合の良い情報しか出てこないことが考えられる。 レインズなどにより他の業者の情報も依頼した会社経由で得ることはできるかもしれないが、業者が自身に都合のよい物件に対して好意的に紹介し、都合が悪い物件に対して否定的な紹介となることは想像しやすい。 これらの状況から、購入者側は不動産会社へ情報提供の依頼(購入依頼のスタート)を一般で行うこととなり、業者も購入者側の心理を踏まえ、誘導できないことをわかっているので、購入者側に専任で依頼してくれとは言わない。 購入者は複数の業者から情報を提供を受けることになるのだから、業者側としては、少しでも早く、でひ自社へ依頼してもらうために一生懸命となる。これが行き過ぎて、購入者から嫌がられるのだが。 このことは売却時にも言えるはずだが、なぜ、売却を依頼するのは専任が多くなるのか。 売却側は多少プライバシー部分は控えても物件情報であるため情報を公開しやすいが、購入側は人の情報であるため公開しづらい。業者によっては、購入希望者リストを公開しているが、個人を特定するものではないため、いくらでも創作できる。 購入者情報を売主が独自に集めることはできないため、売却に際しては業者への依存度が高まる。依存度が高まれば、当然、業者の立場は強くなり、業者の都合がいいように誘導もしやすくなり、その結果、専任で依頼する流れとなる。 例えば、売り出し価格も、業者により査定評価された価格を参考にしながら決めるのだが、実際に取引された成約価格は一般の人が知るのは難しく、この周辺相場はこのくらいと言われれば、信じざる負えない。(売り出されている価格と成約価格は別物) よくある例:他の業者から好条件で購入を希望している人がいても、業者が情報を売主へ適切に伝えなければわからない。購入を希望している人はいませんので値下げしないと、言われれば反論できない。 もし、専任ではなく一般で売却を依頼すれば、複数の業者から価格に対しての助言を受けられ適切な価格が判断しやすく、購入者情報も複数のルートから入るため、より条件がよい購入者を逃しづらくなる。業者も、購入時と同様に、自社での取引を得るべく一生懸命に営業するはずである。 これが、法規的な面から自然とこのような形に落ち着いたのであればよいのだが、一生に何度もない不動産取引で経験値が小さいことから、たぶんに業者業界側からの意向で落ち着いてしまっている。 情報を容易に取得できるからこそ、それを客観的に分析助言するプロが必要で、自社へ依頼される機会を逃しかねないマイナス情報を隠して営業してしまう一般よりも、購入時こそ専任が向いているのではないか。 情報を取得することが難しいからこそ、情報を操作されやすい専任よりも、広く情報を得るために一般が向いているのではないか。 この話をすると、一般の方は賛同していただけるが、業界関係者は反対反発される。反発される理由は、営業しづらくなるからというのがほとんどである。 [cc id=42 title=”下部バナー”]